参考書の使い方がわからないとき、最初に確かめること
参考書を買ったものの、全部読むべきか、先に問題を解くべきかで迷う。そんなときは、最初にその本の「使い方」と想定読者を確認します。
教材の案内を確かめ、短い範囲を読み、自分で解き、解説と比べる。 まずこの一巡を、一つの例題や節で試してみてください。参考書によって順序は異なるので、本に指定がある場合はそれを優先します。
読み始める前に確認する三つのこと
まえがき・使い方・想定読者
必要な前提知識、章を読む順序、問題の難易度表示を確認します。「初学者向け」「復習用」などの説明と、いまの自分の知識が合っているかを見ます。出版社の公式ページに訂正情報や補足資料がある場合も確認します。
使い方が書かれていない本もありますが、参考書すべてが授業を前提としているわけではありません。まず手元の一冊に何が書かれているかを確かめます。
今回できるようになりたいこと
「第1章を終える」だけでなく、「この用語を説明する」「例題と同じ形式の問題を解く」と一行で置きます。資格試験なら、試験範囲や公式の出題例との対応も確認します。
目標を小さくすると、途中で止まっても、どこまでできたかを残せます。
解答・解説がどこにあるか
答えだけでなく、途中の手順や理由まで載っているかを見ます。解説が別冊なら、先に取り出しておきます。解答がない課題は、見本や評価項目など、何と比べるかを探します。
参考書と問題集は、どう組み合わせる?
説明を中心にした参考書なら、短い節を読んだあと、対応する例題や練習問題に取り組みます。問題を中心にした本なら、一度解いてみて、わからない箇所の解説へ戻る方法もあります。最初から一冊全部を同じ手順で進める必要はありません。
たとえば、割合を学ぶなら、例題の数字と計算を写して終えるのではなく、本を閉じて別の数字で試します。「200人の15%」が理解できたら、「80人の15%」を自分で計算し、12人になるか確かめる、という具合です。これはこの記事で作った例です。実際には教材の練習問題を使えます。
文章や企画の教材なら、説明に沿って短い成果物を一つ作り、見本や評価項目と比べます。正解が一つでない場合は、目的や読み手の条件も書き添えます。
手元の一冊で試す、30分の取り組み例
次は時間配分の一例です。30分で習得できるという意味ではありません。難しい問題は、さらに細かく区切ってください。
- 最初の5分:使い方を確認し、今日は何ができたら終えるかを一行で決めます。
- 次の10分:一つの節や例題を読み、用語や手順を確認します。
- 次の10分:解説を閉じて、対応する問題を解くか、説明を書きます。
- 最後の5分:解説と比べ、違った箇所と次にやる問題を記録します。
記録は「第2章の例題3。式を選ぶところで止まった。次回は例題2と条件を比べる」のように残します。ページ数だけよりも、再開するときに何をすればよいかがわかります。
何周すればいい?回数より、解けた条件を残す
必要な周回数は、教材の内容、目標、前提知識によって違います。一律に三周、五周と決めるより、同じ範囲を次のように見分けます。
- 解説を見ればできる:まだ自力で手順を選べるかは確認できていません。解説を閉じて試します。
- 直後は自力でできる:次の学習日にもう一度試し、手順を覚えているかを確かめます。
- 少し条件が変わってもできる:次の範囲へ進む目安にし、間違えた問題は復習用に残します。
答えの丸暗記だけで解けていないかを見るため、理由や途中式も確かめます。すでにできる問題と、止まる問題を区別すれば、同じ量を毎回繰り返す必要があるか判断できます。
解説を読んでもわからないときの戻り方
「解説が全部わからない」と感じるときも、最初に意味が追えなくなる一行を探します。その直前までの手順を自分で書き、使われている用語・式・前提を確認してください。
確認する順番の例は、同じ節の説明、前提となる節、索引、出版社の訂正・補足資料です。前提知識が広く足りなければ、より入門的な教材へ戻ることも選択肢になります。
それでも止まる場合は、本のタイトルと版、ページ、自分が試した手順、迷う一行をそろえて相談します。一人で確認できる部分と確認を頼みたい部分の分け方は、独学が進まないときの判断例で説明しています。
この使い方の参考資料
Yale大学のActive Learningの解説は、学習内容を思い出して書く活動や、手順を再構成する活動を紹介しています。本を見ながら読む時間に加えて、自分で説明・実行する時間を置く際の参考になります。
この記事の30分配分や記録例は、dokkai編集部が作った実践例です。大学が指定する標準手順ではありません。参考資料の確認日:2026年9月6日。
一人で読んでも分からないときは、教わる選択肢もある
戻り方を試しても止まる箇所が残るなら、その本を先に読み解いた人に説明してもらう方法があります。dokkaiでは、学びたい本を登録して講座を希望できます。登録は無料で、講座が開かれると通知が届き、日程や料金を見て参加を決められます。希望だけで開講が確約されるわけではありません。
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